日々の仕事で忙しいビジネスマンの皆さん、マンガ読んでますか?
マンガはちょっとした息抜きにもなるし、仕事のやる気にもつながるし、雑談にも活かせるし、ビジネスマンにこそおすすめです。
そんなマンガから今回の記事では、最近筆者が読んで、「これ、めっちゃおもしろくね!?」と思ったものを紹介したいと思います。
タイトルにある通り、週刊少年ジャンプの「あかね噺」です。
最近の新連載では、ヒット作の少ない印象の週刊少年ジャンプですが、これは久々にヒットの予感がします。
実際、あのワンピースの作者、尾田栄一郎氏があかね噺のコミックス1巻の帯に「ハイ好き!」と明言されていることからも、ヒットの匂いが伺えます。
さらに「つぎにくるマンガ大賞2022」では3位にランクインしており、既に人気が浸透してきています。
当記事では、なぜ「あかね噺」が面白いのかを論理的に考察したうえで、筆者としては大人こそハマるマンガだと思うので、皆さんにオススメさせていただきたいと思います。
概要
「あかね噺」は2022年2月から、週刊少年ジャンプで連載が開始されています。コミックスは2022年9月時点では2巻まで発売されています。
原作者は末永裕樹氏で、作画は馬上鷹将氏の2人組で、原作者の末永氏は「あかね噺」が初連載作品です。
マンガのジャンルとしては、落語マンガです。落語マンガというのが、そもそも珍しいし、しかもそれをジャンプで連載しているというのが、また珍しい。スピリッツあたりで連載していそうなジャンルです。
マンガのストーリーの大枠は、落語の世界に魅了された主人公の女子高生である朱音(あかね)が、様々な壁にぶち当たりながらも、ライバルたちと競い合い、落語家として成長していく物語です。
あらすじ
第1話では、朱音の小学生時代から始まります。
朱音の父、阿良川志ん太は落語家でしたが才能はあるのにくすぶっており、なかなか出世できない。ギャラも少なく家族を養うこともままならず、朱音は同級生に父を馬鹿にされる始末。しかし、朱音はそんな父の落語をする姿を幼少期から見続けており、落語家としての父を尊敬していました。
ある日、ギャラも上がる真打になるための昇格試験を、志ん太がようやく受けられる日が来ました。本番では最初こそ緊張に飲まれますが、娘の朱音が見に来ていることに途中気がつくと、そこから本領発揮し観客を大いに沸かせます。
出典:「あかね噺」第1話
演目を終え、誰もが真打への昇格を確信していていましたが、審査委員長である落語界の重鎮、阿良川一生によって突きつけられたのは「破門」。
父 志ん太は、娘のいる目の前で落語家でいることを強制的にやめさせられてしまいました。
出典:「あかね噺」第1話より
そんな父の姿を目の当たりにしてしまった朱音が、6年の時を経て高校生に成長し、父 志ん太の落語家としての才能はすごかったのだと証明するために、自らもプロの落語家になる道を選択したところから、物語は進んでいきます。
出典:「あかね噺」第1話
なぜ大人もハマるのか?
ここからは、あかね噺に“なぜ大人もハマるのか?”ということについて、考察していきたいと思います。
ポイントを以下にまとめたので、1つずつ説明していきたいと思います。
ジャンプに異質な「落語」というジャンル
皆さんは新しいマンガを読もうと思うとき、まず何を判断基準にするでしょうか。SNSで話題とか、口コミでおもしろい評価が多かっただとか、そういった外的要因によるものもあると思いますが、最終的に読もうと判断するときは、自分自身にとって興味のあるジャンルかどうかという視点だと思います。
この視点で考えると、落語というジャンルに興味をもつ人はそう多くないと思いますが、連載媒体が「週刊少年ジャンプ」であるということによって、一気に興味に変わります。
なぜなら、ジャンプで連載されているマンガのジャンルの多くは、バトル、スポーツ、恋愛、ギャグといった王道ジャンルが基本なため、落語は圧倒的に異質となります。きっとこれがジャンプではなく、将棋マンガの「3月のライオン」が連載されているヤングアニマルなどで連載されていたら、初回からの注目度はこんなに高くならなかったと思います。
つまり落語という、一見ジャンプでは不一致なジャンルであることが読み手の興味関心を引く一因になっていると言えます。
キャラクターが引き立つ画力
落語という異質なジャンルで、ジャンプ読者の興味を獲得できても、異質なだけでは読者はついてきません。それだけでは、落語ジャンルはただの飛び道具にしかなりません。
新しいマンガを読んでみようと思うきっかけになる要素としては、当たり前ですが画力が重要です。
新連載で始まったマンガの扉絵が、めちゃくちゃ下手くそだったら読もうと思いますか?
おもしろいかどうかもわからないマンガを、自分の貴重な可処分時間を使ってまで読む読者は、画力を判断基準にします。極端に言えば、画力さえずば抜けていれば、第1話くらいは大抵読んでもらえると思います。
あかね噺の画力はもちろん高く、キャラクターの個性が引き立っています。特に主人公である朱音(あかね)がかわいい。この扉絵からして読んでみようと思わせるだけの魅力があると言えます。
出典:「あかね噺」第1話
読者を引き込む落語シーン
あかね噺に読者が1話目から圧倒的に引き込まれるのは、落語シーンです。
落語を全く知らない読者でも、周囲の人間の解説や考察といった形でわかりやすく説明してくれているので、内容がスッと入ってきやすいです。
そしてこれらの説明シーンと落語シーンのテンポの良さによって、まるでスポーツ漫画を読んでいるような臨場感を味わうことができ、一気に引き込まれていきます。
以下は第1話における朱音の父 志ん太の演目シーンですが、落語素人でも充分に引き込まれる内容になっています。
あかね噺の落語シーンの展開は、かつてジャンプで人気漫画だった囲碁を題材にした「ヒカルの碁」を彷彿とさせます。ヒカルの碁も囲碁のルールは全くわからない素人でも、対局シーンの臨場感で読者を引き込み人気を博した漫画でした。
出典:「あかね噺」第1話
考察して成長していく主人公
少年漫画ではよくある展開ですが、「壁にぶつかる→修行して力をつける→成長して壁を乗り越える」という一連の流れを繰り返していくことで、主人公は成長していきます。ドラゴンボールも幽遊白書もワンピースもハンターハンターもNARUTOもみんな一緒です。
そんな展開に読者は共感し、主人公に思い入れを持っていくというのが王道パターンなのですが、例に漏れずあかね噺もこの展開で進みます。
ただしあかね噺はバトル漫画ではないので、修行して新しい必殺技や進化形態を身につけるのではなく、経験を通して考察して成長していきます。
第7話で朱音は、落語の修行の一環として居酒屋のアルバイトをさせられるのですが、朱音はそこでお客さんへの気遣いの重要性を学びます。この気遣いが落語においてもお客さんを理解するというスキルに活きることに朱音は気づくのですが、このような展開にビジネスマンとしても「そうだよなー」と思わされることが多く、そんな要素もあかね噺が大人でもハマれる理由だと思います。
最後に
さて、ここまでジャンプの新連載漫画「あかね噺」について、なぜ大人でもハマるのかという視点で考察してきました。
現在連載中のジャンプでは、高校生の落語大会編があったりとかなり熱い展開が続いており、既に主人公 朱音のライバルたちが多く登場してきています。今後の展開もますます気になる内容となっており、ヒット漫画となる可能性がプンプンします。
コミックスは2022年9月時点で2巻まで発売していますので、ぜひこの機会に一度読んでみてはいかがでしょうか?
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